安藤コウヘイ

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花見の季節。その2。

「――――みたいな感じで、スタッフさんは決定、と。」
「ぶりゃぁあくぅうふううずまぬうぅう。」
「いや当日のお手伝いさんはまだこれからだから、」
「だっるすぇっぇぇぇえええにょ!」
「そうそう。」
花見の言葉をようやく理解しかけたのは、AKiKAN会議にかけつけた林と小柳が花見に食べられた後だった。
いや、言葉を理解しているわけではない。その表情の微妙な変化やしぐさからなんとなく伝わるのだ。
花見は飲み屋の机(もはや机と呼んでいいものかわからない状態ではある)をワキに挟み「んどぅば」「んどぅば」と頭を揺らしている。これはおそらく、”稽古場は押さえてあるんだっけ?”の意。
「とりあえず1月中までは押さえてある。2月はまだとれないよ。」
「んどぅば」
うん。最初はどうなることかと思ったが、意思疎通ができてしまえば別に怖くも何ともなかった。むしろ可愛くすら思えてくる。
よくよく鑑みれば、今の花見は昔の花見となんら変わらない。
濁った瞳も、もはや短パンのようになってしまったジーンズも、逆さにされたあとカスタネットよろしく弄ばれた携帯も、みんなあの頃のままだった。
「ぱるめざぁああああああんんぐぁああああ!!!!!」
僕は思わず叫んでいた。
花見は静かにしていた。
僕の中に、はじけてまざる想いがこみ上げて来ていた。
花見と出会ったあの頃、あの4月の、早咲きの桜は散ってしまったけれど、それでも世間は咲いて無い桜の木に集まって宴会を繰り広げていたあの、花見の季節の思い出があふれた。


―――4月。
入学して間もない僕と花見は、まだ赤の他人だった。
同じクラスになった僕と花見は、それからもとくに親交が深まることはなく、1年たっても、まあ赤の他人みたいなものだった。


僕が懐かしい思い出にふけっている間に、花見の身長が5mを超えた。


つづく。

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News:
◆最新情報◆ ←  ・・・次回公演決定しました
2011年1月21・22・23日
GEKI地下空間リバティです

お手紙で記載しました、次回公演のお知らせに誤りがありました。
お詫びを申し上げます。
チケットの申し込みは、AKiKAN携帯ではなく
リバティエンタテイメント事業部
03−3413−8420にお願いいたします。

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